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執筆者の写真Teppei Ida

GLP-1作動薬で痩せるのは本当に安全?薬剤師が語る意外な落とし穴

突然ですが、ダイエットに興味はありますか?先日お会いした方から、ダイエットで「薬」を使っているというお話を聞きました。その薬は「マンジャロ」という糖尿病治療用の注射薬で、オンライン診療を通じて購入して使用しているとのことでした。 本来は糖尿病治療薬として開発されたこの薬ですが、食欲を抑える効果があるため、ダイエット目的で使用されるケースも増えているようです。今回は、この注射薬とダイエットについて、私の考えを交えながらお話しします。 




 

マンジャロとは? 

マンジャロは、2023年4月に発売された糖尿病治療薬で、GLP-1/GIP作動薬という分類に属します。この薬は以下のような作用があります: 

  • インスリン分泌の促進:GLP-1というホルモンを活性化します。 

  • 食欲の抑制:満腹中枢(視床下部)に作用して、食べ過ぎを防ぎます。 

  • 胃の動きの抑制:胃の働きを緩やかにし、満腹感を持続させます。 

これらの効果により、体重減少が見られることがあり、ダイエット目的で使用されることもあります。しかし、薬には副作用も伴います。 


マンジャロ皮下注5mgアテオス

 

副作用について 

マンジャロの主な副作用は以下の通りです: 

  • よくある副作用:悪心、嘔吐、下痢、便秘などの消化器症状 

  • 重篤な副作用:急性膵炎や腸閉塞など 

  • 長期使用のリスク:新しい薬であるため、長期間使用した場合の健康への影響はまだ十分にわかっていません。 

 

薬を使うダイエットのリスク 

薬を使ったダイエットには、以下のリスクが考えられます: 

  1. 依存性のリスク:薬がなければ体型を維持できない状態に陥る可能性があります。 

  2. リバウンドと精神的ストレス:薬をやめた後に体重が戻ることや、痩せなければいけないというプレッシャーが生じることがあります。 

  3. 社会的影響:本来治療が必要な患者に薬が行き渡らなくなる可能性があります。また、医療資源が不必要に消費される懸念もあります。 


 



健康的なダイエットを目指して 

薬剤師として、医師の診断なしで薬を使用することは絶対に避けるべきだと考えます。ダイエットの基本は、健康的な生活習慣とバランスの取れた食事です。マンジャロはあくまで治療薬であり、誰にでも効果がある「痩せ薬」ではありません。 

また、痩せすぎは健康的ではないと私は思います。先日お話した知人も、決して太っているわけではありませんでした。 「痩せる」ことが健康の唯一のゴールではありません。適切な体重管理と心身の健康を大切にしたいものです。 

 

みなさんも、正しい情報をもとに、無理のない方法で健康を目指してくださいね! 

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